■産婦人科後期研修プログラム
1.当科の特色・理念
耳原総合病院は日本産婦人科学会・卒後研修指導施設指定機関であり、日本産科婦人科学会に入会後、3年で母体保護法指定医取得資格、5年で専門医試験受験資格が得られます。
産科の特徴は、開設(1953年)以来一貫して家族立ち会い分娩・母子同室・母乳育児推奨・退院後電話相談を行い、「お産を人の自然の営みと考え、医療は安全・安心を保障する援助者であり主役であってはならない」を実践していることです。助産師外来・母乳外来を開設しており、助産師の活躍の場を増やすことが良いお産への道と考えています。分娩件数は年間約450件、帝王切開率は約15%(前回帝王切開約8%)です。VBAC・骨盤位経腟分娩・無痛分娩も適応に応じて行っています。2007年に病院の立て替え工事が始まりますが、家族の絆を大切し、子育てをもサポートできる様な産科病棟・外来施設にしたいと考えています。
婦人科は、検診活動・良性疾患・悪性疾患・不妊症・更年期医療・骨粗鬆症・心身医療に取り組み、バランスのとれた診療をしています。更年期医療・心身医療領域では、すべての年齢層において精神面からもケアできるようにしています。手術件数は年々増加しており、2004年は婦人科手術200件を超え、中でも腹腔下手術が大きく伸びて100件に達しました。2004年の悪性疾患は子宮頚部癌5件、子宮体部癌7件、卵巣癌5件でした。化学療法は、入院または外来化学療法室で行っています。当院には緩和ケア病棟があり、悪性疾患に関して総合的な医療を提供できます。
2.医師養成の目標
産婦人科医として必要な医療技術・知識・倫理およびチーム医療を修得し、産婦人科専門医および母体保護法指定医にふさわしい医師の養成が最終目標です。
3.対象
卒後初期研修終了者および他科からの転科希望者
4.プログラム
【産婦人科1年次】
産科:
正常分娩経過、正常産褥、正常新生児の管理
帝王切開術の執刀
妊娠悪阻、流早産の管理と治療、妊娠中絶および不妊手術
病棟におけるハイリスク妊娠、分娩の管理と治療
研修開始後約6ヶ月後から外来で妊婦検診を受け持ち
婦人科:
基本的な婦人科診察・検査手技の修得
婦人科良性疾患の手術(腹腔鏡下手術を除く)の執刀
病棟受け持ち医として婦人科悪性疾患の手術助手および化学療法の実践
救急医療の診察・検査・治療(子宮外妊娠や卵巣嚢腫茎捻転の診断・手術など)
日本産婦人科学会地方部会(近畿産科婦人科学会)での発表
症例検討会・抄読会・看護師助産師を対象とした勉強会の主催
【産婦人科2年次】
産科:
1年次に加えて異常妊娠・分娩の管理治療
婦人科:
1年次に加えて腹腔鏡下手術の執刀
婦人科外来 初診外来および再診外来の受け持ち
日本産婦人科学会での発表
症例検討会・抄読会・看護師助産師を対象とした勉強会の主催
【産婦人科3年次】
婦人科:
1年次・2年次に加えて悪性腫瘍の執刀
更年期外来・思春期外来など専門外来の受け持ち
各種学会での発表および論文作成
初期研修医の指導
症例検討会・抄読会・看護師助産師を対象とした勉強会の主催
5.指導医
部長 坂本能基 1988年卒
医学博士・日本産婦人科学会専門医・母性保護法指定医・臨床研修指導医
専門分野:内分泌学 心身医学 腹腔鏡下手術
医長 中西俊一郎 1994年卒
日本産婦人科学会専門医・母性保護法指定医
専門分野:腫瘍学
医長 内田 学 1980年卒
外科専門医・消化器外科専門医・麻酔標榜医
専門分野:腫瘍学 悪性腫瘍手術 腹腔鏡下手術
6.4年目以降の進路について
当研修を終了した者は、本人の希望により当科常勤医として就職することができます。さらに当院に在職のまま高次専門医療機関への専門研修を修めることもできます。