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| 研修期間 | 3年間 |
| 対 象 | 2年間の初期研修を修了した者 |
| <診療所> | 大福診療所、河合診療所、佐保川診療所、片桐民主診療所、あやめ池診療所、ならやま診療所、土庫こども診療所 (小児科) |
| <病 院> | 土庫病院 (総合内科、小児科、外科) おかたに病院 (総合内科、外科、整形外科、泌尿器科) 吉田病院 (総合内科、眼科、精神科) |
| <その他> | 老人保健施設「ふれあい」など |
<一般目標>
診療所もしくは中小規模病院の総合医として、患者中心の医療、家族志向のケアを、介護・福祉・地域保健のネットワークの中で包括的に実践する家庭医になる。また、プログラム修了後も、家庭医として必要な「患者のケア」「医学的知識」「コミュニケーションスキル」「プロフェッショナリズム」などについて生涯にわたって深めていくことができる態度、技能を獲得する。
<個別目標>
家庭医としての能力
患者の年齢や性別に関わらず、大多数の健康問題について対応するために必要な幅広い医学的知識、技術を身につける。
(大まかな項目)
- 健康増進と疾病予防
- 幼小児、思春期のケア
- 高齢者のケア
- 終末期のケア
- 女性の健康問題
- 男性の健康問題
- リハビリテーション
- メンタルヘルス
- 救急医療
| 患者中心の医療、家族志向型のケア | |
| 1. | 「患者中心の医療」を理解し、実践することができる |
| 2. | 家族を一つの診療対象として、患者を家族の視点から捉えることができる |
| 3. | 解釈モデルを理解し、患者やその家族と共通の理解基盤を見出しながら診療を行うことができる |
| 4. | 行動科学的アプローチを理解し、実践することができる |
| 5. | 家族カンファレンスを計画し、基本的なカウンセリングを行うことができる |
| コミュニケーション | |
| 6. | 質の高いコミュニケーション能力を身に付け、良好な医師−患者関係を築く事ができる |
| 7. | スタッフと協力共同して診療にあたることができる |
| 8. | 他の医療機関、介護福祉施設、保健機関とうまく連携することができる |
| 地域包括医療 | |
| 9. | 地域の文化、政治、経済などの多様性を理解し、包括的な医療を実践することができる |
| 10. | 幅広い分野にわたってヘルスプロモーション活動を行うことができる |
| 11. | スクリーニング活動を実践することができる |
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| 一般診療に関する能力 | |
| 12 | 患者の抱える問題に対して適切な病歴および身体所見をとることができる |
| 13. | 常に最新の医療情報を知り、適切な対応を取ることができる |
| 14. | 心肺蘇生を実践し、市民、スタッフを指導することができる |
| 15. | 一般レントゲン撮影、腹部超音波検査など必要な検査を行うことができる |
| 16. | 意思決定を行うにあたりEBM(Evidence based medicine)を重要視し、実践することができる |
| 17. | 患者のプライバシー保護に配慮し、正しいインフォームド・コンセントの形成ができる |
| 学習・教育・研究の能力の獲得 | |
| 18. | 臨床実践の経験をもとに幅広く、生涯にわたって学習することができる |
| 19. | 指導医、同僚、スタッフからの評価、意見に対して耳を傾け、自らの問題として受け止めることができる |
| 20. | 成人学習理論を理解し、医学生、後輩研修医、同僚に対して、分かりやすく指導、教育することができる |
| 21. | 臨床実践に基づいた医学的研究に取り組むことができる |
| プロフェッショナリズム | |
| 22. | 医師として患者・家族や社会のニーズに対して尊敬の念を払い、共感的、誠実であることができる |
| 23. | 治療の継続、中止、差し控えについて倫理的側面に配慮しながら行うことができる |
| 24. | 個人情報に関して守秘義務を全うすることができる |
| 25. | 文化、年齢、性別、障害などについて敬意を払い診療にあたることができる |
| 組織、制度、運営に関する能力の獲得 | |
| 26. | 多職種の役割を理解し、協力しながら民主的集団医療を実践することができる |
| 27. | 日本の医療保険制度、介護保険制度について理解し、その理念に基づいた診療を実践することができる |
| 28. | 個人および施設レベルでのリスクマネジメントを実践することができる |
| 29. | スタッフの管理・教育を行うことができる |
| 30. | 財務・経営に関するマネジメントを、他のスタッフと相談しながら行うことができる |
家庭医療後期研修の3年間について、各研修医の目標についてよく協議した上で、以下の必修科目と選択科目をあわせてスケジュールを組み立てる。通年もしくはプログラムを通した外来研修についても可能な範囲で検討を行う。
【必修科目】
- 診療所研修(12ヶ月以上)
- 総合内科研修(12ヶ月以上) 土庫病院内科、おかたに病院内科、吉田病院
- 小児科ローテート研修(3ケ月以上) 土庫こども診療所、土庫病院小児科
【選択科目】
外科、整形外科、眼科、精神科、泌尿器科など
(スケジュールの一例)

指導医の指導のもと、外来診療、在宅診療、診療所マネジメント、地域保健医療を行う。診療については基本的に指導医がプリセプティングやカルテチェックを行い、フィードバックを繰り返す。診療所マネジメント、地域保健医療についても副所長としての業務を担いながら学ぶ。
<総合内科研修>
中小規模病院でコモンディジーズ、高齢者を中心とした病棟研修、外来研修を行う。初期研修指導医の指導のもと、シニアレジデントとしてジュニアレジデントの指導にもあたる。
<小児科研修>
外来研修、病棟研修、小児地域保健研修を通して、外来を中心とした小児科診療能力(幼小児におけるコモンディジーズ、小児発達、小児保健、慢性疾患への対応)などを養うことを目的とする。
<各科の研修>
日常診療の中で要求される各科専門領域については、個人の能力、志向に合わせて選択研修を行う。各人の獲得目標に応じてローテート研修もしくは継続外来研修とする。
<その他の研修リソース>
年間を通して土庫病院(臨床研修指定病院)での研修医カンファレンスに参加する。またFaculty
Development学習会など他の院内学習会へ参加し、企画、運営を行う。またプライマリケア関連学会への参加、学術発表を通して全国へのネットワークを広げ、家庭医として視点を広げる機会とする。
この後期研修プログラムは学習者の学びを最大限にサポートするものであるが、単に3年間のプログラムを経験すれば家庭医として養成されるということではない。3年間の経験を学びにつなげることが重要である。それらの学びをより効果的にするために以下の6つの項目を重要視する。
| * | 週1コマのハーフデイバック 3年間の研修を通して週に1コマ、診療所で家庭医療に関する学びを深める時間を保障する。この時間は家庭医に必要な知識、態度をレクチャー、ディスカッションなどの形式で学んだり、また研修中に起こる様々な問題を振り返る時間としたり、その他の学習会を企画したりと、比較的長期的な視点から家庭医としての成長をサポートし、家庭医としてのアイデンティティを育むことに用いる。 |
| * | 継続外来 「継続性」は家庭医として重要な要素の一つであり、患者や地域のニーズも非常に高い。また医師としても継続して診療を行うことで得られることは非常に多い。プログラム中、その前後、可能な限り、外来診療単位や訪問診療などが継続できるよう配慮する。 |
| * | スタッフとのカンファレンス チーム医療は重要であり、スタッフと連携することで得られることは計り知れない。また、医師としてチームワークをうまく引き出しながら問題を解決することを学ぶ。 |
| * | 幅広い診療 現場のニーズに可能な限り応えることの一つとして幅広い診療を行うことがある。3年間の期間を通して広くローテート研修を取り入れ、幅広い臨床能力を身につけることができるようにする。 |
| * | 振り返りと学習 「振り返りと学習」は生涯教育の核ともいうべきものである。振り返りを強化することで研修中の経験が効果的に身につくようにする。また振り返りの内容をポートフォリオにまとめ、学びを形として記録できるようにする。さらに生涯にわたって学びを継続していけるような習慣を身に着けるようにする。 |
| * | 教育活動 「教える」ことは学びをより効果的にする。患者教育、後輩指導、スタッフ教育など積極的に教育・啓蒙活動を行うこととする。 |
<研修の評価>
(1)形成的評価
それぞれの研修ローテート科目の中間期、総括期に少なくとも2回の研修目標到達度評価を行う。到達目標の再確認、現状及びその問題点と改善点について、研修医、各科指導医、家庭医療後期研修指導医、スタッフ、事務職員にてディスカッションを行う。
(2)総括的評価 3年間のプログラム終了時に行う。一般目標、個別目標に基づいた到達点の総括、各ローテートの総括、エッセイ、自己評価などを用いて行う。
研修医の評価を行う際、同時に研修方法、研修環境、研修プログラムに対するフィードバックを行い、改善点についてディスカッションを行う。プログラム中も可能な範囲で改善を試みる。
以上